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【沖神】

2009年03月09日 23:05

お待たせしました、沖神です!
ちなみに銀八オチです。
あ、投票箱設置したんで良かったら投票して下さいな^^
++++++


「ん?・・・雨が降ってきやがった」
帰りのホームルームの時間。ふと、窓の向こうに目をやった銀八が一言。
天気予報はずれたな、とさらに銀八は呟いた。
銀八は、まだしばらく学校に居残る訳だから良いとして、困ったのは生徒の方だ。
天気予報がはずれた、という銀八の言葉通り、今日の降水確率は0パーセント。
ほとんどの生徒が傘など持ち合わせているはずがない。

雨空を口をポカンとあけて眺める神楽と、鞄に顔を埋めて居眠りしている沖田もその内に入る。

直後にチャイムが鳴った。生徒の下校を知らせるチャイム。
銀八が、気をつけて帰れよ、とだけ短く言い残し教室を後にした。
教室の生徒はというと、部活の準備をしたり、雨空を眺めていたり。
そこで神楽は、ようやく空から視線を外し立ち上がった。
ギギ、と椅子が床を擦る音。
それで沖田は目覚めるのであった。


●○●○●○●○●


「おい、チャイナー」
玄関にしゃがみ込み靴を履き替えている神楽へ、背後から沖田。
クルリ、と神楽が眉を寄せて振り返った。
沖田は、両手で鞄を持ち、その手を頭にやって神楽を見下ろしている。
「お前、傘あんの?」
その言葉に神楽はしばし考え、やがて何で?と聞き返した。
決して、あるともないとも答えない。
「貸してやってもいいですぜィ?」
ニヤリと笑って沖田。
神楽は急激に顔を真っ赤にして口を尖らせ向き直った。
そして、まだ履いてもいない靴などお構いなしに沖田に近寄る。
「バッカじゃねェの!!誰がお前のなんか借りるアルカ!濡れた方がマシネ!」
言い張った。
その暴言に沖田も目を見開く。折角優しくしてやったのに何だその態度は、と。
沖田が言い返そうとした時だ。神楽が再び口をひらいたのは。
「そ、それにここでワタシが借りたらお前が濡れて帰る事になるヨ」
急に口調が弱まる神楽。
「俺を誰だと思ってるんでィ?あの沖田総悟だぜィ?」
「どの沖田総悟か分からないアル」
呆れ顔で神楽。
まァとにかく、と沖田は言って続けた。
「俺ァ傘を2本持ってるんでィ。・・・最終的にお前今傘無いんだろィ?」
ほらよ、と沖田は神楽に向かって傘を投げつけた。
手のひらに収まった傘を神楽は少し見て、そして顔を上げずに言った。
「本当に、良いアルカ?」
「・・・好きにしなせェ」
「そっそれじゃあ、この借りは返さないからナ!」
ダッと傘を開きながらその場を後にする神楽。
沖田の赤い傘はすぐ目の前で大きく揺れて、やがて見えなくなった。
神楽の姿が見えなくなった後、沖田は短くため息を吐き、その場にしゃがみ込んだ。
じー、とアスファルトを跳ねる雨粒を見つめる沖田。

「傘、2本持ってるんじゃねェの?」
「!!」
突然後ろから声がして、沖田はすばやく振り返った。
そこにはジャンプを小脇に抱え、ペロペロキャンディーを銜えた銀八の姿。
「なっ・・・あんた人の話に聞き耳たててたんですかィ?嫌な先公だ」
「や、職員室すぐそこだし・・・お前等の場合声がでかいからよ、嫌でも耳に入った」
その事実に、沖田は嫌な顔をしてもう一度ため息を吐いた。
3年生の玄関は2階、職員室も2階にある。
銀八は職員室のある方向に親指をたてて指した。
「で、傘は?」
「・・・・・1本しか無かったんでさァ」
「へー、自分犠牲にして女に傘貸すたァ、妬けるねコノヤロー!」
「うるせェ!」
沖田が立ち上がるのと、銀八が職員室へ踵を返したのはほぼ同時。
沖田は舌打ちをして、アスファルトを跳ねる雨粒に向き直った。
「まァ、チャイナが濡れずに帰れるなら、それで良いですけどねィ」
そう呟き、頭に鞄を乗せ雨粒が打ち付ける地面に沖田は足を踏み入れた。

「だから、聞こえてるって・・・」
苦笑して、銀八。
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