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【6月26日】

2009年06月08日 22:55

桂小太郎誕生日特別小説2008(過去篇)
去年のアニ銀では、スーパー桂タイムでしたね^ω^
それで、私も2部に渡って書いていました。
++++++
6月26日。梅雨の時期真っ盛りの日が桂小太郎の誕生日であった。
今は休み時間。雨にも関わらず子供達はゆうゆうと外で走り回っている。
そんな、なんともほのぼのとした光景を、桂は縁側で膝に肘をついて眺めていた。

「おい、銀時」
他の子供達と走り回っていた銀時を桂は呼び止めた。
せっかく遊んでいたのに、と言わんばかりの銀時の表情が桂を見た。
「あに?」
銀時は雨と汗でベタベタになった顔を腕で拭うと、縁側に座る。
「今日は・・・」
「今日は26日!もうすぐ7月!真夏だぜぇ」
銀時はとても嬉しそうにクツクツと笑う。いや、そうではなく、と桂が口をひらいた時だった。
バシャリと水溜りの水がかかる。
カハァ、と隣で悲鳴ともつかない声が聞こえたと思った桂が、その方向を見ると。
「・・・・うえ、水が口に入った・・・・何しやがんだっ!」
銀時は水をかけた子供に向かって走り去ってしまった。
「笑ってたからいけねぇんだよ、ったく」
「高杉・・・」
振り向けば高杉が壁に寄り掛かっている。桂と目が合うと、少しだけ口元を緩ませた。
「高杉、今日は」
「わーってる、今日は6月26日・・・ヅラと誕生日だな」
おめでとう、と高杉は力なく拍手を桂に贈った。
「銀時がな・・・」

『大丈夫ですよ、銀時はちゃんと気付いてる』

桂の頭を撫でるのは、松陽先生、その人であった。
『大丈夫、銀時は知ってる』
言って松陽は、桂の顔にかかった泥を拭き取った。
「あいつはちゃんと想ってるぜ、ヅラのことを」
フフフと高杉は笑って銀時の方へと向かう。それを見た松陽はうんうんと大きく頷いた。
「大丈夫大丈夫って、何が大丈夫なんだか分かりませんよ!」
桂が振り返った時にはもう松陽先生は姿を消していた。

ふと銀時を見る。銀時がなにやら1人でやっている。場所は紫陽花が咲き乱れる一角。

「おい、ヅラァ」
「ヅラじゃない、桂だ・・・何の用だ?」
夜。少し不機嫌な桂は、眉間に皺を寄せて振り返った。
「手をあげなっじゃないと撃つぞ!!」
桂の額に冷たいものがあたる。それは間違いなくピストル。
アハハと笑う銀時をよそ目に、桂は息をとめた。
素直な桂は銀時に言われたように手をあげる。
「アッハハ、お前馬鹿じゃないの!?」
少しだけピストルの先を額から離したと思った瞬間。
パンッと音がして。銃口からは紫やピンクの花びらが出てきて。
「は、・・・へ?」
すっかり拍子抜けした桂はすっとんきょうな声をあげた。先から出てきたのは紫陽花の花束。
「本当はよぉ・・・もっと立派なもん用意したかったんだけど・・・・俺にはコレくらいしか出来なかった」
スポンという音がして、紫陽花の花束を銀時は抜いた。
「お誕生日おめでと、ヅラ」
まだ内容がよく分からないと言った風な桂に、銀時は無理矢理花束を持たせた。
「あ、ちなみにこのぴすとる壊れてるからねアハハ」
人差し指を引き金にかけて、器用にピストルを回す銀時。

「銀時」
「あ?」
「・・・ありがとう」
花束を両手に持って桂は深く頭を下げた。次に顔を上げたときの桂の笑顔ったらもう。
銀時は何だか恥ずかしくなって、銀髪頭を掻いた。
「ん、・・・どーいたしましてっ」
不器用にお礼を言った銀時は腕を組んで立ち去った。

「高杉・・・そこにいるだろう?」
振り向かずに桂が言う。高杉が小走りで、何故か笑いを我慢してやってくる。
「だから言ったろ、銀時は覚えてたろ?」
顔が真っ赤だ、と高杉は言い残して銀時の後を追うように出て行く。
「真っ赤なんかじゃないもん!」
桂が立ち上がって叫んだ時にはもう誰も居なかった。

ただ、キラキラと輝く紫陽花達と、桂がいるだけだった。
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