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【8月12日】

2009年06月08日 23:25

志村新八誕生日特別小説2008。
この小説が書いてて一番楽しかったなw
++++++



新八は、『スナックお登勢』の店の前で大きく溜息を吐いた。
今日万事屋の中で、何人僕の誕生日を覚えててくれているだろうか。
ていうか、覚えてくれている奴なんているのか?、と。
どうせ今日も普通に、銀さんと神楽ちゃんを起こして、朝食作って家事をして、そして今日は終わるんだ、と。

外階段を上がり、玄関の前で新八は深呼吸をした。
何でこんな緊張してるんだろう?まさか期待しているのか!?、と。
息を吐いて息を吸う。すると、甘い香りが万事屋から漂ってくるではないか。
これは、間違いなくバニラエッセンスである。
バニラエッセンスなんて日常生活でそう使うものではない。
使う時と言ったら。ケーキ作る時など、とにかく限定されている。
これは僕の誕生日ケーキなのか?、と新八は物思いに更ける。
いいや違うな。これは、銀さんの銀さんによる銀さんの為のケーキだ。
あの人は糖分摂取していかないと生きてけない人だから。お金が無いから自分で作ってるんだな?、と。
直後、玄関の扉が開く。急に現実に引き戻された新八は、大袈裟に肩を飛び上がらせた。
開けた主は銀時であった。どこにあるのか、イチゴ柄のエプロンとお揃いの三角巾を頭に巻いている。
「んだ、新八か・・・誰か客でも来たのかと思ったぜ」
「あ、あの・・・何でそんな格好してるんですか?」
新八の質問にはぁ!?、と素っ頓狂な声をあげる銀時。そして、咳払いをして人差し指を天に向けた。
「新八くん、新八くん。今日は何月何日だぃ?」
「きょ、今日は・・・8月12日ですけど」
「そう!つまり、お前の誕生日だよ、馬鹿」
銀時に背中を押され、新八は転びそうになりながら家へと入った。
さて、新八のシンキングタイムである。
あ、銀さん僕の誕生日覚えてたんだ。あれ?じゃあ、あのバニラエッセンスの匂いは何だ?
ケーキを作ってるんだろ?銀さんの為の・・・。あれ?
「銀さん、今作ってるケーキって・・・」
「おう、お前のケーキだよ」
手作りだぜェ、と銀時は腰に手をあて自慢げに笑顔を見せた。


●○●○●○●


リビングに行くと、神楽がソファに座っていた。
「あ、新八~!誕生日おめでとうアル!」
「え、あ、うん」
「何だよ、お前浮かない顔してー、喜ぶヨロシ!銀ちゃん今すごいケーキ作ってるアルヨ?」
「は?」
すると新八の背後から扉の開く音がした。銀時である。
銀時は結構大きなケーキを抱えていた。
「名づけて『イチゴダブルショートケーキ』だ!スポンジから生クリームまでぜーんぶイチゴ!!」
「銀ちゃんどんだけイチゴ好きアルカ!ここまで来ると気持ち悪くなるアルヨー」
「俺は、イチゴは好きじゃねぇ・・・愛してる!」
「一回死んで来い、天パ!」
「あぁ!?何だと!?」
銀時と神楽のどうしようもない争いを、新八はツッコむ事なく泣きそうになりながら見ていた。
何だ、結局皆覚えていたじゃないか、と。自然と新八の目から涙が零れる。
それに気付いた神楽が、銀時の着流しを引っ張って言う。
「新八泣いてるアルヨ?」
「そんだけ嬉しいんだろ?俺らがまさか覚えてないと思ったろう?」
新八は涙を拭って大きく頷く。直後、神楽の飛び蹴り。新八が悲鳴をあげて倒れると、神楽は叫ぶように言った。
「誰が忘れるアルカ!こんなケーキ食べれる日を!!」
「いや、そっちかよ!」
新八がすばやく起き上がってツッコむ。お互いに笑ってると、銀時が手を叩いた。
「うっしゃー!んじゃあ、銀さん特製ケーキ食う奴!!」
誰よりも先に手をあげたのは新八であった。
「はいッッ!」
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