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【攘夷】

2009年09月20日 22:53

長編小説2008。
攘夷の話、第2話。
++++++


すぐ横、玄関側の方を見ると不敵に笑う高杉がいた。
それに怯えて銀時の腕を掴む神楽と、気迫にただただ圧倒されて後ずさりする新八。
しばらくの沈黙。みんなの心臓の音が聞こえるような気がした。

「神楽ァ、新八ィ、逃げろ・・・」
そう短く言った銀時の目を見る新八。目が、死んでない。
「嫌アル!」
そう言って抵抗したのは神楽だった。
「銀ちゃんが、苦しんでるとこもう見たくないネ・・・・」
「大丈夫だからっ!!」
神楽の言葉を遮り、語尾を強める銀時。
行こう、神楽ちゃん!と言って新八は無理やり神楽の手を引っ張ると、玄関へと姿を消した。

「お前は相変わらず、そんな考えしてんのか」
クククッと笑う高杉。
「自分より他人。自分はどうなっても構わねぇ・・・ってか?」
「そうじゃなきゃ、何も護れねぇからな・・・」
気だるそうに言った銀時だが、なんだか迫力があった。
「しかし、いいのか?こんな公の場であっさり姿を現して・・・」
次に口にしたのは桂。
「幕府のネズミ共が動き回るのが楽しくてな・・・」
「お前今度こそ、しょっ引かれんぞ」
鼻で笑う銀時。

「・・・で、喧嘩を買いに来たと?」
話が少しそれている事に気がついた桂は、慌てて軌道修正する。
「あーそうだ。俺の中の獣が目覚めちまってよぉ」
腰につけた刀に手をあてる。
「あ、一応ココ俺ンちだからさ、ココで暴れられちゃ困るわな。下のババァとかにもさ、うん」
言葉を一語一語探しながら言う銀時。
「外に出たとしても一般市民に迷惑が及ぶ。しかも、真選組がうろついているのだろう?」
桂は消え入りそうな口調で銀時に聞く。
「そだな、お前もしょっ引かれんな」
少しだけ笑みを見せる銀時。
「でもよぉ、こちとら暇じゃないんでねぇ・・・!!」
「「―――――!!!」」
直後、小刀のような尖った物が銀時の髪の毛を揺らし、後ろの壁にドスンと突き刺さる。
「お前とは、戦いたくない・・・」
そう言いつつ腰から刀を抜く桂。銀時も同様に木刀を右手に構える。
「やっとのってくれた?」
クククッと笑って見せると、刀を抜き切っ先を二人へ向けた。
「人気のねぇ場所でやろうじゃねぇか」
「誰も止めてくれぬぞ?」
桂が身構える。
「だったらよ、」
横で銀時が口の端だけ歪ませて言う。
「「死ぬまでやろうじゃねぇか」」
高杉と銀時の声がかさなった。少しの溜息がお互い漏れた後。
銀時が先頭を切って玄関へとダッシュする。
「って逃げるのか!!」
桂もツッコミを入れた後銀時の背中を追う。

「敵に背中見せるとは・・・銀時らしい・・・・」
フッと笑うと刀を振り上げて2人の背を追いかけていった。
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