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【銀土】

2009年10月06日 15:10

CRR短編小説2009。
まだ1つあった。

読み返すと、銀さんも土方さんも気持ち悪いですね^ω^
最後なんて、銀神で終わらせてるとことか、
絶対銀土が恥ずかしいから誤魔化したの分かっちゃいますね^ω^
最初に謝っておく、すいませんでした!!
++++++


泣かないでって言われると余計に涙が込み上げてくる





夕刻。
ソファでジャンプを読んでいる銀時へ、広げられている新聞を持った神楽が駆け寄ってくる。
自分の体よりはるかに大きいそれを持ちながらの神楽は歩きづらそうだ。
「銀ちゃん銀ちゃん、この記事読むヨロシ!」
ジャンプなんてお構い無しに、神楽はそれの上に新聞を置いた。
銀時は少し眉を顰めたが、神楽の指差す記事へ目を移す。
「何?・・・・あァ、真選組が大暴れしたんだろ?ニュースで見た」
「答えになってねェんだヨ!記事を読めって言ってるアル!」
「それが人に頼む時の態度か?あん?」
ったく、しょうがねェな・・・銀時はそう呟くと新聞記事に目を通していった。
「・・・つまり、死人は出なかったにしても重傷者が多く出ちまったって訳、分かった?」
読み終えた新聞を畳みながら銀時。
ぽい、とそれを床に投げ捨てると銀時は、横に突っ立っている神楽の顔を見上げた。
ぐっと口を硬く結んでいる神楽の表情を銀時は読み取り、溜息混じりにこう続けた。
「大丈夫、総一郎くんなら、今日も公園のベンチで寝てたから」
まったくいいのかね?こんな事件の後に、銀時はくっくっと笑う。
「だ、誰がサディストの事を言えって言ったアルカ!銀ちゃんの馬鹿!」
「馬鹿って言う方が馬鹿なんだよ、馬鹿」
まるで子供の口げんかを繰り広げた後、神楽が口を開く。
「あいつは?ニコチン野郎は大丈夫アルカ?」
「お、あんな奴に乗り換えんの?・・・・あいつはヤバいらしいけどな、新聞にも載ってたけど」
屯所で寝てんじゃね?銀時が言うと、神楽がフーンと興味なさげに頷いた。
「もういっそ、そのまま起きなくなれば良いヨ」
「本当だよな・・・・じゃあ、俺ァちょっくら死人の顔でも拝んでくらァ」
マジアルカ!神楽が銀時の背中にそう言うと、銀時は黙って手を振って行ってしまった。
「何考えてるアルカ・・・あの天パ」
少し不機嫌な表情の神楽は、大げさにソファを揺らして座ると、ジャンプを手に取った。


●○●○●○●○●


屯所には必ず警備の隊士が2人、門前に居る。
が、しかし。今日は最近の事件の事もあり、誰も居なかった。
銀時は門前で少し考え込み、やがて塀に手をかけそれを飛び越えた。
「さて、多串くん多串くん」
蝉の鳴き声を背後に、銀時は誰にも見つかれまいと背を屈めながら奥へと足を進めていく。

急に涼しくなる7時過ぎ。
日が長くなったとはいえ、辺りは結構暗くなり始めている。
そんな中、銀時は屯所内の廊下を、物音をたてまいとゆっくりと歩いていた。
屯所に入ってから何分か経つが、土方が見つからない。
もう俺は何やってんだろう、と銀時は馬鹿馬鹿しく思えてきた。
ところがだ。銀時には見た。廊下の先の方まで続く血のあと。
思わず息を呑んだ。
そして、咄嗟に銀時の脳裏に土方の顔が浮かぶ。
昔からの癖、というのはどうにも治らないもので。
銀時は無駄に血の匂いというものが嗅げた。
なので、それと血のあとを頼りに土方の居場所を突き止めようと決めた。

「誰か居る・・・」
囁くように銀時。
今まで通ってきた部屋では感じなかったものが、ここの部屋の前では感じた。
音もなく近づき、襖に手をかける。
妙な静けさ。無駄な緊張感。
銀時は指先に力を入れ、襖を横にひいた。

誰も居ない。

真っ暗な和室。反対側にはもう1つ襖があり、そこから縁側に出られるような仕組みになっている。
そこに人影が見えた。
月が出ているという事もあり、暗がりでもハッキリと分かる。
銀時が足を擦って歩くと、ズリという畳と足の裏が擦れる聞き慣れない音がした。
バレたか、と土方と思われる人影を見たが反応はない。気付いてはいない様子。
今度は慎重に足をあげ和室を横切る銀時。
そして、ようやくもう1つの襖の前に立った。
「・・・土方?」
襖を開けずに口を開いた銀時。
人影が弾かれたように銀時の方を向く。
「その声は、万事屋!?・・・何でこんな所に」
「お前の死に顔に見に」
「生きてんだろがよ、馬鹿」
「馬鹿って言う方が馬鹿なんだよ、馬鹿・・・って何コレ、デジャヴ?」
ここでようやく銀時が襖に手をかけ開けた。
そこには土方が、少しだけ微笑んで座っていた。
私服の土方の肌という肌には包帯が巻かれていて痛々しい。
そんな姿を銀時は、眉を顰めて眺めると黙って土方の横に胡坐をかいた。

「おかえり」
「あ?」
「だって、危険なとこから帰ってきたんだろ?だから、おかえり」
「あァ・・・そうだな」
その後で、土方がただいまと呟くように言った。
俯く土方と何も言わずに、ボーッと月を眺める銀時。
誰も何も言わない。外は歌舞伎町らしい声が飛び交っているが、ここだけはとても静かに思えた。
「土方?」
「・・・・・・」
何も言わない土方へ、銀時も何も言わずに頭を撫でた。
さすがに土方はこれには驚いたようで、スッと顔を上げる。
「な、何」
「・・・嫌なら止めるけど・・・止めてほしい?」
「い、いや・・・好きにしろ」
「そかそか・・・そかそか」
困ったように銀時は笑い、そのまましばらく頭を撫で続けていた。

「・・・お前が横に居ると安心する」
「・・・へ!?何言っちゃってんの」
苦笑気味に銀時。
「・・・え、何?え、お前・・・え?・・・泣いてる?」
顔を覗き込んでみればだ。土方は色んな感情が入り混じった涙を流していた。
それは、悔し涙だったり、それは悲しい時に流す涙だったり。

「すげェ苦しかった」
「あー、うん」
「いつもより刀を重く感じた」
「うん」
「人を斬ってて初めて嫌だと思った」
「うん」
「冷たかった」
「・・・」
眉を顰めて銀時はずっとずっと頷いていたが、最後の言葉に息を呑んだ。

「泣かないで」

この言葉が土方の心を揺らした。
再び土方は涙を零し始めたのだ。
「泣くなって言ったのに、何で泣くんだよ・・・」
銀時は土方の頭に手を置いて軽く叩いた。
「よしよし、いい子いい子、頑張った頑張った」
さすが副長さん、と銀時。

「俺もう駄目かもしんねェ」
「はい?」
土方がようやく落ち着いたと思ったら、なんとも謎の発言。
銀時は首を傾げ土方の方を向くと、土方の両腕が銀時の両肩に掛かっていた。
刹那の間があり、銀時は押し倒される形となる。
「え!?いやいやいや、マズいって駄目だっ・・・・んんっ」
有無を言わさず銀時の言葉を土方は唇で塞ぐ。
「んんっ・・・ぅん、んっぅん・・・」
土方のキスは上手いとかそんな事を思っている場合じゃない。
銀時は思い切り土方の肩をつかんだ。
すると土方は意外にもあっさり力を抜いてきた。
「っはァ、はァ・・・だから、駄目なんだって、嫌な事があったからってこういうので発散しちゃあさ」
起き上がりながら銀時が言った。
銀時は続ける。
「酒と同じだって、飲んだからって次の日にはまた嫌な事思い出すだろ?
しかも、そういうのは絶対飲む前より重く自分に圧し掛かるの!
これ確か本編の第1話か2話辺りで言ったよ」
土方は黙っていた。どうやら反省はしているらしい。
ったく、と銀時が呆れたように言うとのそのそと立ち上がった。
「じゃあ、神楽待ってるだろうから帰るわ」
反応無しの土方。

「・・・しょうがねェな、じゃあ今日はこれで我慢、これで終わり」
こっち向け、と土方の肩を銀時が後ろへ引っ張る。
土方は立ち上がっている状態の銀時と目があった。
「何?・・・ぁ、ん・・・・んんっ」
銀時の少しだけ長いキス。
唇を離すと、銀時は恥ずかしそうに笑い、じゃあなと言ってその場を後にした。


●○●○●○●○●


「銀ちゃん!遅いアルヨ!あ、マヨラー平気だったアルカ?」
「あァ・・・俺が元気にしてやった」
「え?何何?どうやって元気にしたアルカ?アイツに何をしたネ!」
「あん?内緒だよ、内緒」
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