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【銀土】

2010年02月20日 23:46

ミツバ篇後のシリアス銀土。

苺同盟2号様、バトン廻していただきありがとうございます!
この小説の後にやらせてもらいますー^ω^
++++++


ヒョー、と冬の冷たい風が鳴く。
まるで、土方の泣き声をかき消すかのように。
銀時は、指先についた激辛煎餅の欠片を舐め取るとゆっくりと立ち上がった。

物陰から姿を現した銀時は、屋上の欄干に肘をつく土方を眺めた。
背中が震えているのは、この寒さからだろうか。それとも・・・。

「おい」
銀時はその場で声をかけた。
土方の動きが止まる。
「お前、そんな体で病室抜けて良い訳?」
早く戻りなさい、と右手を腰にあて、左手を屋上の入り口に向ける銀時。
しかし土方は動こうとしない。
そりゃそうか、と銀時は諦めて頭を掻きながら土方の方へと向かう。

「柄にもなく泣きやがって、らしくねェ」
土方の隣に立つと、銀時も同じようにして欄干に肘をついて、そして頬に手をついた。
「・・・・そりゃ、こんな辛ェの食えば涙もでてくる」
素直じゃない奴、と銀時は心の中で呟きため息を吐いた。
ぼんやりと風に流れる白い息はやがて宙に消えた。
色々聞き出したいところだが、こんな状況下じゃ聞くに聞けない。
聞いたところで、お前には関係ねェ話だ、と突き放されるに違いない。
だがしかし、あんなにも中途半端に関わってしまった以上、銀時の頭のもやもやは晴れない。

先ほどと同じように、風が鳴く。
今度の風は誰かの泣き声のように聞えた。

「別にどんな理由にしろ泣くのは勝手だが、最後には笑顔見せてやれよな」
こういう時にどう声をかけていいか分からない銀時は、とにかく口ごもった。
土方は一瞬銀時を見て、何かをのみ込むように喉をならした。
「あ、その笑顔の矛先は総一郎くんでもねェし、勿論俺でもねェからな?」
分かりきった事を言う銀時。どうやらこの重い雰囲気が苦手らしい。

「・・・誰がてめェになんて笑うかよ、馬鹿」
「元気でた?」
「・・・・不覚だが」
あっそ、と銀時は少し微笑んで土方の背中を平手で叩いた。

「じゃあ、俺ァそろそろ・・・どうやら邪魔らしいからな」
「あ?」
「ごゆっくりどうぞ」
土方が銀時を見ると、銀時は雲ひとつない星空を見上げていた。
風はいつの間にか治まっていた。

背後でバタンと扉が閉まる音。
それをきっかけに、土方は煙草を口に銜える。
ふー、とゆっくり煙を吐くと、星空に向かって静かに微笑んだ。


●○●○●○●○●


「いままで一緒に居られなかったんだ、今くらい・・・な」
ガラス張りの扉から腕を組んで土方の様子を見ていた銀時には、何故だが隣に女性が立っているように見えた。
これが幽霊だったら怖がるだろうが、銀時にはそれがただの恋人にしか見えなかったので安心してその場を去る事が出来た。
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